My story

人生を変えてくれた写真との出会い

数年前のこと。
初めて母になった娘を撮った、忘れられない日があります。

おぼつかない手つきで、わが子と向き合う娘
わたしの構えるカメラにまったく気づかないほど一生懸命

夕暮れのやさしい光
これまでの娘とは違った
とても神々しく感じたそのシーンに
そっとシャッターを切りました。

その写真を見た娘がしみじみと
「わたしって、こんなに優しい表情をするんだね…」
母となり、あらたな自分の一面を受け取ったようでした

言葉以上に深く娘の心に響いたことで、
写真が感情を映し出し、そして人の心を動かすと実感

何気ない一瞬が、かけがえのない宝物になる
写真を通して「その人らしさ、美しさ」を残したいという
わたしの軸はここから始まりました

きっとこの時の写真は、変わりゆく日々の中で
いつでも娘のこころをあたたかく照らす光になると信じています

写真は、過去と未来をつなぐきっかけです
“今ある自分”を写すことで
これから先を自由にクリエイトしていける──
そんな意識のスイッチにもなるのです

何かを始めるのに
遅すぎる事なんてない

わたしがカメラを始めたのは
50歳になってからのこと

趣味から始めたカメラが
こうして自分の仕事になるとは
想像もしていませんでした

わたしの撮る写真が好き
わたしと話すだけでリラックスできるから好きと
言ってくださる方に恵まれ
本当にありがたいご縁に日々感謝しています


いまの私は
年齢を重ねることを、誇りとともに受け止めています。

「できるうちにやる」「会いたい人には会いに行く」
そんなふうに、自分の心に正直に、しなやかに生きる日々。

以前のわたしは
「誰かのため」が優先で、
自分の“好き”や“やってみたい”は、すこし後回し。

でも、それを少しずつ手放して、
自分の人生にきちんと向き合うようになってから、
心にも時間にも余白が生まれ、
人生そのものが、ぐっと豊かに色づいていきました

だから今、もしも
「こんなこと、わたしには無理かも」
「まだ早いかな」「もう遅いかも」
そんなふうに迷っているあなたがいるなら
おこがましいことですが
私の姿をひとつの参考にしてもらえたら嬉しいです。

まずは、自分の気持ちに素直になること。
心の奥にある「やってみたい」に、
そっと手を伸ばしてみること。

その一歩が、
あなた自身を軽やかにし、
気づけば周りの人まで笑顔にしている
そんな豊かな連鎖がきっと生まれていきます。

自分の人生を楽しむことに、遠慮しないでいてほしい

あなたが幸せであることは、
まわりも幸せにする、大切な力だから。

「りえさんみたいな年齢の重ね方をしてみたいです」
そんな方たちの言葉に応えられるように
これからも写真とともに
皆さんと豊かな循環を楽しみたいと思います。